さつまいも掘りが200円!?「むさしの村」の安さの秘密と、土いじりの意外な効果

先日、家族と埼玉県の「むさしの村」へ遊びに行ってきました。

そこで体験した「さつまいも掘り」が、本当に素晴らしかったので紹介します。

スコップで土を掘っていくと、大きないさつまいもがゴロゴロと出てきます。

「うわ、大きいのがとれた!」と、長男は大はしゃぎして、気づけば袋がいっぱいになっていました。

そして、一番驚いたのがその値段です。

なんと、4〜5本も収穫したのに、たったの200円でした。

「え、安すぎませんか!?」思わず声が出てしまったほどです。

普通、スーパーで買ったらもっとしますよね。

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なぜこんなに安いの?最初はJAのおかげだと思いました

「どうしてこんなに安いのだろう?」と考えて、最初に思いついたのが「JA(農協)」の存在でした。

JAというのは、農家さんたちを支援する組織のことです。JAが運営している「直売所」などでは、野菜が安く買えることがあります。

その理由は、お店に野菜が並ぶまでのルートが短いから。

農家さんから消費者に届くまでにたくさんの会社が間に入ると、その分少しずつ値段が上がっていきます。

しかし直売所なら、農家さんから直接お店に届くので、途中の料金がカットされて安くなるのです。だから、「むさしの村もJAが協力して安くしているのかな?」と考えたのでした。

本当の理由は、子供たちへの想いでした

しかし、そこにはもっと深い理由がありました。

実は「むさしの村」は、もともと埼玉県の農家の方々が「子供たちに農業の楽しさを知ってほしい」という想いで作った場所なのだそうです。

遊園地事業では、「未来へつなぐ食と農」を事業理念に掲げ、遊園地に併設した観光農園を活用し、食農文化と健やかな食生活を、親から子、そして孫の世代につなぐ事業を行っています。参考:埼玉企業ガイド

つまり、さつまいも掘りは、お金を儲けるためというよりも、みんなに農業を好きになってもらうための「きっかけ」としての意味が強かった。

だから、200円という破格の値段だったんです。

「たくさんの子供たちに、土をいじる楽しさや、自分で収穫する喜びを知ってほしい」という、むさしの村からのメッセージだったのです。

そう考えると、なんだかとても温かい気持ちになりました。

農業体験って、実は「すごい効果」がたくさん!

今回のさつまいも掘りを通して、「農業体験って、子供にすごく良い!」と改めて実感しました。

もちろん「食べ物への感謝(食育)」も大切ですが、実はそれ以外にも、大人が「へー!」と驚くような、すごい効果があるんです。

1.土に触ると「幸せ」になるってホント?

「自然にふれてリフレッシュ」とよく言いますが、これ、実は科学的な理由があります。

なんと、土の中にいる特定の細菌に触れると、脳内で「セロトニン」という、通称”幸せホルモン”が作られるのを助ける、という研究があります。

土の微生物が腸に影響を与え、人間の健康に影響を与える。(中略)一方で、腸内細菌はセロトニン・アドレナリン・ノルアドレナリン・ドーパミンなどの様々な神経伝達物質を作ることがわかっている。(※1)

おもろいっすね!!

子供たちが夢中になって泥だらけになっていたのも、本能的に「楽しい!気持ちいい!」と感じていたからかもしれません。

気分がスッキリするのには、ちゃんと理由があったんですね。

最近泥遊びってしている子みなくなりましたよね、、、

ただ、その理由は汚いから。

とはいえ、砂場とかは何が入っているかわからないのも事実。

が故に、農業体験って大事なのかもしれませんね。

2.鍛えられるのは「テストの点数じゃない力」

自然体験や社会体験など体験活動の機会に恵まれた子供は、家庭の経済状況に左右されることなく、高校生の頃の自尊感情(自分に対して肯定的な感情)などが高くなる傾向が見られる。(※2)

「自分で収穫できた!」という達成感や自信はもちろん大切です。

でも、農業体験でもっと注目したいのが

「非認知能力」が育つことです。(※3)

これは、テストの点数やIQ(知能指数)では測れない「生きる力」のようなもの。

例えば

  • 「どうやったらイモを傷つけずに掘れるかな?」と考える力(=問題解決能力)
  • 「なかなか見つからないけど、あきらめずにもう少し掘ってみよう」という力(=やり抜く力)

こういった力は、ゲームのようにすぐに結果が出ない「待つ」経験や「工夫する」経験から育まれます。

これって、将来すごく大事なスキルですよね。

3.「さつまいもって、こうなってたんだ!」という発見

スーパーに並んでいるキレイな野菜しか知らないと、食べ物が「どうやってできているか」を知る機会はなかなかありません。

今回、「うわ、土の中で全部つながってる!」と、さつまいもが”芋づる式”になっているのを実際に見て、子供たちは大興奮でした。

土がついたままの不揃いな形や、そこにいる虫たちも含めて、「ありのままの自然」に触れること。

これも、本や動画では学べない、本物の体験だと感じました。

僕は運が良くて

幼稚園と中学校では畑がありました。

種を植えることから始め、収穫まで実践。

これまでいくつもの野菜を収穫してきました。

これを子供達にも小さなうちから体験させたいと思います。

まとめ

むさしの村のさつまいも掘りは、ただ安いだけでなく、子供たちの「幸せホルモン」や「生きる力」を育む、楽しさと学びがたくさん詰まった最高のイベントでした。

皆さんも機会があれば、農業体験にぜひ!

参考文献

  1. 一般社団法人 平和政策研究所 土壌から見た地球環境と人の健康
  2. NPO法人つるがしま里山サポートクラブ つるがしまの里山ふるさとの宝
  3. Wang X, Ma Y, Li H, Xue C.The Effect of Non-Cognitive Ability on Farmer’s Ecological Protection of Farmland: Evidence from Major Tea Producing Areas in China.Int J Environ Res Public Health,2022,19(13),7598.
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